キャンプで燗酒(熱燗)をするには熱源選びがポイント
前回に引き続き冬のキャンプで燗酒を楽しみたい!ということで今回も燗酒をするための道具のお話です。
前回の記事でも話したんですが、湯煎のための鍋は普段キャンプで使っているクッカー(徳利が入るようおな小さめのもの)でよくて、なんでもいいと思います。
しかし、熱源は燗酒をするときの使いやすさに大きな差が出ると思います。
燗酒をするときの熱源は食卓の近くに!
キャンプで燗酒をする場面を想像してみてください!
燗酒っておつまみや料理を食べながら嗜みますよね!?
ということは、料理が並んでいる食卓の上に置かれていないととても不便です。
もしくは座った状態で手の届く場所!!
じゃないと、いちいち席を立ってお酒を注ぐのは面倒です。
これは燗酒をするときに限らず、キャンプでは一旦料理を食べ始めたら席を立つのが面倒なので、飲み物(ビール)の入ったクーラーボックスを手の届く場所に置いておくのと同じです。
ガスバーナーは燗酒をするとき便利な熱源!!
ガスバーナーは簡単で楽に使えるので、燗酒の熱源として優秀です。
何が楽かというと、点火が簡単で後片付けも簡単!!
そして、火の調整が簡単!
そして、シングルバーナーの場合場所を取らないので燗酒をするときに邪魔にならない!
直立式のガスバーナーは不向き!
直立型(一体型)ガスバーナーはコンパクトで場所もあまり取らないので便利ですが、倒れる危険があるのであまり使わないほうがいいでしょう!
鍋の中の熱湯もやけどの原因になりますし、ガスバーナーの炎がテーブルの周りのものに引火したら大変です。
できれば分離式のものや一体型でも背の低いバーナーを使って五徳も安定しているものを使いたいです。
カセットボンベは役に立たないことも!?
家庭用などで普及している細長い形状のカセットボンベ(CB缶)は中に入っているガスの主成分がブタン(ノルマルブタン)です。
ブタンは低温(10℃以下)では気化しにくいので寒い季節に楽しみたい燗酒には不向きかもしれません!
冬場にガスバーナーを使うならガスカートリッジ(OD缶)式のガスバーナーで、寒冷地仕様のガスカートリッジ(低温でも気化しやすいプロパン配合)を使うと良いでしょう!
どんなガスバーナーが燗酒に適しているのか!?
では具体的にどんなガスバーナーがあるのでしょうか!?
見ていきましょう!
食卓には他に料理やランタンなどのものもあるので、なるべくコンパクトになる方がいいですよね!
ただ、食卓用のテーブル以外にもサイドテーブルを用意してその上で日本酒を温める場合、場所を取るような大きめのガスバーナーでもいいかもしれません!
食卓上で使用する場合の燗酒用バーナー
ウルトラ・スパイダーストーブⅡ
PRIMUS(プリムス) ウルトラ ・ スパイダー ストーブ II
プリムスのウルトラスパイダーストーブの特徴は、なんといっても安定感!!
バーナーの4つ脚と一体になった五徳はX字型で風防の役割を果たすとともに、上に乗せる鍋を安定させる形状です。
また五徳は延長することができて、さらに安定させることもできます。
気化を促進させる、プレヒートパイプも付いていて寒い時期の燗酒用バーナーにぴったりです!!
ヤエンストーブレギ
スノーピークのヤエンストーブ レギは分離式でありながら一体型のようなコンパクト感があります。
脚とカートリッジで支える形状で非常に安定してますし、五徳もX字で鍋をしっかり乗せてくれます。
テーブルの上をコンパクトに使いたい時に重宝しそうです。
ジェットボイル MiniMo
JETBOIL(ジェットボイル) JETBOIL MiniMO (ジェットボイルミニモ)
先ほど直立式のガスバーナーは重心が高く転倒の危険があるとお話ししたんですが、このジェットボイルは問題ありません!
ガスカートリッジにつけるスタビライザー(オレンジ色のやつ)が付いていてバーナー自体を安定させることができて、クッカーもバーナーにはめ込むのでクッカーがバーナーから落ちることはありません!
また、小さな火力でお湯を沸騰させることができるので低燃費です。
ジェットボイルには何種類かあるのですが、寒い冬キャンプで燗酒を楽しむなら、JETBOIL MiniMO (ジェットボイルミニモ) !
名前の語尾にMoがつくシリーズはサーモレギュレーター搭載で、−6℃まで安定した火力を出すことができるので、かなり寒い季節の冬キャンプでも大活躍!!
またMiniMOは他のジェットボイルに比べてクッカーが広口で高さが低い形になっているので、徳利を入れるのに適した形状と言えます。(本来は湯沸かしだけでなく調理もしやすいようにこの形状になっている)
レギュレーターストーブ
こちらも先ほどカセットボンベ式のガスバーナーは低温では役に立たないと書いたのですが、このソトのレギュレーターストーブはすごいです。
マイクロレギュレーターが搭載されていて5℃くらいの温度なら安定した火力を出してくれます。
五徳も4点で支える構造になっていて直径19cmまでの鍋を乗せることができます。
これならガスボンベと一体型でコンパクトで、さらに重心が低くなりますので安定しています。
何よりカセットボンベはコストパフォーマンスに優れているので、気温が5℃を下回らないような環境で燗酒をするときはオススメです。
サイドテーブルで使用する場合の燗酒用バーナー
ヤエンストーブナギ
画像でもわかる通り、かなりしっかりした風防がついていて風による炎の不安定を解消しています。コンパクトに収納もできるので野外で料理するのにうってつけ!
風防をセットしないとバーナーを固定できないので、ちょっとスペースを多く使いますが、サイドテーブルに置けば問題ありません!
ギガパワープレートバーナー
snow peak(スノーピーク) ギガ パワー プレート バーナー LI
もともとアイアングリルテーブルに装着できるように設計されていますが、4本の折りたたみ式の足を出すことによって、単体でも卓上で使えます。
抜群の安定感を誇りどんな思い鍋でも乗せることができます。
特徴的なのがなんといっても液出し式(カートリッジを逆さに装着)ということ!長時間使っても安定した火力の出力を保ち続けられます。
ただ出力が高いので、燗酒をする場合、お湯が沸騰した後に弱火に調整するのが難しいですが、慣れてしまえば問題ないと思います。
まだまだある!ガスバーナー以外の熱源!
今回は、ガソリンバーナーは紹介していません!ポンピングやプレヒートの手間を考えて、ただ温めるためだけに使うのは面倒だなと考えたからです。
ガソリンバーナーをお持ちの方は重心も火力も安定しているので燗酒をするときに使ってみるのもいいかもしれません!!
またガスのツーバーナーを持っている方は食卓の横に置いてその上で燗酒を楽しめます。料理をした後ツーバーナーを片付けづにそのまま出しておきましょう!
今回、長々とガスバーナーのお話をしましたが、実は私はこれらのバーナーを燗酒を嗜むときにはあまり使いません!!(ガスバーナーは楽で便利なんですが...)
なぜなら、私は燗酒をするときは違う熱源を使っているからです。
次回、燗酒をするときに使うガスバーナー以外の熱源についてお話しします。